松江堂薬局の漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

江東中医薬学院

月1回 中医学の講座(基礎・中薬)をしています。

国会図書館から注文がきました

世界的名著「現代中薬学解説」を購入したいと国会図書館様から注文がきました。四国の薬科大学も置いてくれましたが、日本では中薬学の重要性が理解できる人は少ないです。このブログを書いた人⇒ https://www.kameido-kanpo.com/matchy 漢方相談のご予約⇒ ht…

国際中医師試験解説(中薬学)34

[安神薬2] 問225 聡耳明目、納気平喘の効能を有する薬はどれか? A 代赭石 B 竜骨 C 牡蠣 D 磁石 E 石決明 [解答]D 肝腎陰虚による耳鳴、耳聾や目昏に用いる。弱いが滋陰肝腎作用有り。 腎虚作喘証に用いる。臨床では作用が明確ではない。 問226 …

漢方のお言葉「大黄救人無功」

大黄救人無功 大黄で人を救っても褒めてもらえない、という意味です。大黄(タデ科ダイオウの根茎)人参が効力を盲信されているのに対して大黄は過小評価されています。薬剤師でも大黄の作用を「下剤」程度にしか理解していません。実際には中薬学の教科書を…

漢方のお言葉「人参殺人無罪」

人参殺人無罪・大黄救人無功 人参はウコギ科です。江戸時代、対馬藩は人参の貿易で潤っていました。当時 国内での人参の栽培はできずにいたのです。医師の側からみれば、日本では曲直瀬道三の、李朱医学(李東垣、朱丹渓)の補う医学が主流だったのでどうし…

邪気は潜伏する

今週のお題「夏を振り返る」 暑い夏に冷たいものを摂りすぎると身体が重だるくなり下痢をしやすくなるので、意識して控えてきました。ついうっかりで冷たいものを飲みすぎた人の中には夏の下痢で苦しんだ人もいると思います。消化管に溜まった過剰な水分を中…

仏教と漢方(2)

聖徳太子 熱心な仏教信者だった聖徳太子は難波に四天王寺をたて、境内に施薬院(薬草の栽培、調合、施す)、悲田院(孤児、廃子の収容)、敬田院(僧尼の療養所)を設けました。推古天皇19年(610)5月5日、大和の菟田野で天皇は薬狩りとして鹿狩りをし…

伝説の霊薬 太歳

太歳とは 木星の異名。陰陽道の八将神の一人。神様。木星の精。「おおとしがみ」とも呼びます。その年の干支と同じ方角にあり、その方角を吉方とします。その他に中国には伝説の生命体「太歳」があります。 伝説の「太歳」。不老長寿の薬です気持ちの悪い形…

国際中医師試験解説(中薬学)33

[安神薬] 問220 心火亢盛による心神不安、驚悸失眠を治療する要薬はどれか? A 朱砂 B 磁石 C 竜骨 D 牡蛎 E 琥珀 [解答]A 朱砂(硫化水銀)清心熱作用=心火亢盛。薬味が甘味なのは《神農本草経》での記載。当時の道教では補薬として扱われていた。…

夏カゼは治しにくい(中医方剤学、中医内科)

新加香薷飲・藿香正気散・六和湯の比較 夏のカゼは、湿邪が関係するので治しにくいです。夏は暑いばかりか湿邪も伴いやすく湿は粘滞の性質があるので発汗させただけでは取り除くことができません。発熱の他に下痢や吐き気もでるのが夏カゼです。湿度というと…

漢方を勉強したいのか? 中医学を勉強したいのか?

中医学と漢方(和漢)、生薬学がゴチャゴチャ 現場で和漢をされている先生方とお会いする機会が最近増えました。お互い、和漢と中医学の違いについては理解していて線をひいていますので逆に話が通じやすいです。医聖張仲景。傷寒論は和漢でも中医学でも重要…

国際中医師試験解説(中薬学)32

[止咳平喘薬] 問216 杏仁と麻黄の共通効能はどれか? A 平喘 B 発汗 C 利水 D 潤腸 E 燥湿 [解答]A 麻黄は辛味=発散(宣発)、微苦味=泄降気(粛降) 杏仁は苦味=泄降気(粛降) ともに去痰作用はない 問217 痰涎壅肺、咳嗽喘促、水腫、小便不…

国際中医師試験解説(中薬学)31

[清化熱痰薬] 潤燥できる薬物、軟堅散結(鹹)できる薬物がある。 問210 礞石の効能でないのはどれか? A 下気 B 消痰 C 活血 D 平肝 E 鎮驚 [解答]C 墜痰下気・平肝鎮驚の効能がある。 問211 胆南星の適応証でないのはどれか? A 痰熱咳嗽 …

国際中医師試験解説(中薬学)30

[化痰薬] ①温化寒痰薬(温性)=温肺去寒、燥湿化痰=寒痰、気喘、痰多、痰湿が経絡を阻害した肢節酸痛、陰疽流注、瘰癧。 ②清化熱痰薬(寒性)=清熱化痰=熱痰による咳喘胸悶、痰が濃くて喀出しずらい、癲癇驚厥。 問202 燥湿化痰、降逆止嘔、消痞散…

国際中医師試験解説(中薬学)29

問199 破血去瘀だけでなく、行気止痛の効能も有する薬はどれか? A 桃仁 B 莪朮 C 没薬 D 紅花 E 益母草 [解答]B この中で「破血」できるのは莪朮。ショウガ科ガジュツの根茎。鬱金(活血止痛薬)は塊根。部位が異なるが作用は似ている。酢で炒め…

国際中医師試験解説(中薬学)28

活血調経薬 問191 丹参の効能でないものはどれか? A 活血去瘀 B 清心安神 C 行気開竅 D 清熱消癕 E 涼血止痛 [解答]C 丹参は活血調経薬であり「血中の気薬」ではない。つまり行気作用ない。 薬性は微寒性。心、心包、肝。⇒清心・消癕(諸痛痒瘡は…

国際中医師試験解説(中薬学)27

[活血化瘀薬] 活血止痛薬:血中の気薬=行気作用あり 活血調経薬:行気作用なし 活血療傷薬:続筋接骨作用 破血消癥薬:効果強い。重い瘀血証。 問183 川芎の効能でないのはどれか? A 活血 B 行気 C 養血 D 祛風 E 止痛 [解答]C 川芎は活血止…

国際中医師試験解説(中薬学)26

[止血薬] 問173 活血療傷と止血の効能を有する薬はどれか? A 乳香 B 没薬 C 茜草 D 蒲黄 E 三七 [解答]E 三七 茜草や蒲黄も化瘀止血薬だけど、定痛の効能があるのは三七だけ。古代では戦の刀傷にも使われていたんだね。 問174 涼血止血と祛瘀の効…

国際中医師試験解説(中薬学)25

[止血薬] 1 涼血止血(小薊、大薊、槐花、側柏葉、白茅根) 2 化瘀止血(三七、茜草、蒲黄) 3 収斂止血(白及、仙鶴草、紫珠) 4 温経止血(艾葉、炮姜、灶心土(伏竜肝)) 関連薬物:荊芥、山梔子、黄芩、大黄、青黛、犀角、生地、牡丹皮、貫衆=これら…

国際中医師試験解説(中薬学)24

[駆虫薬] 虫とは消化管の中の寄生虫のこと。蛔虫、蟯虫、条虫(サナダムシ)、鈎虫。 問160 味は甘で気は香で、小児の蛔虫病の治療に優れている薬はどれか? A 雷丸 B 苦楝皮 C 貫衆 D 檳榔 E 使君子 [解答]E 使君子は蛔虫、蟯虫、鈎虫に用いる…

IP講座 漢方相談はじめの一歩

IP講座 漢方相談はじめの一歩 14日はイスクラ産業本社において中医学初心者のためのIP講座のスクーリングをしました。 現在調剤がメインの薬局の薬剤師さんも将来的には漢方相談にシフトしようと計画している方は多いですね。調剤は「処方箋ありき」ですか…

国際中医師試験解説(中薬学)23

[消食薬] 問156 瘀血による通経と閉経、産後で瘀阻による腹痛の治療に選ぶべき薬は? A 麦芽 B 莱菔子 C 鶏内金 D 山査子 E 神曲 [解答]D 山査子は消食化積(肉積不消)⇒問157.のほかに活血散瘀=婦人科の瘀血)が効能としてある。 臨床では…

国際中医師試験解説(中薬学)22

[理気薬(続)] 問153 痰濁痺阻胸陽によって起こる胸痺証の治療に選ぶべき薬はどれか? A 三七 B 川芎 C 丹参 D 薤白 E 鬱金 [解答]D まさか丹参選ばないよね? 阻害の原因は痰濁。 薤白の効能は通陽散結・行気導滞。寒痰湿濁に胸が阻害され、陽気が…

国際中医師試験解説(中薬学)21

[理気薬] 温・辛、苦。行散、泄降。調気健脾、行気止痛、順気降逆、疏肝解鬱、破気散結作用 ⇒気滞、気逆証。気逆しやすいのは? 肺、胃、肝。 問104 陳皮の効能でないのはどれか? A 理気 B 燥湿 C 解暑 D 化痰 E 調中 [解答]C 陳皮は別名 橘皮。帰経…

国際中医師試験解説(中薬学)20

[温裏薬] 温散裏寒して裏寒証を治療する薬物(補陽薬とちゃんと区別して!) 性味は辛熱で温暖中焦、健運脾胃、散寒止痛作用あり。助陽、回陽作用ある薬物もあり。 問131 亡陽欲脱、脈微欲絶の治療に選ぶべき薬物はどれか? A 沈香 B 附子 C 小茴香 D …

国際中医師試験解説(中薬学)19

[利水滲湿薬2] 問123 水飲心悸の治療に選ぶべき薬はどれか? A 猪苓 B 茯苓 C 沢瀉 D 木通 E 車前子 [解答]B 利水健脾の作用があり痰飲病による眩暈、心悸、咳嗽(脾虚停飲)に常用される。 痰飲病の要薬である。 問124 肝熱による目赤腫痛の治療…

国際中医師試験解説(中薬学)18

[利水滲湿薬] 水道を通利して滲泄水湿する薬物=体内に蓄積された水湿が小便で排泄される。 ⇒尿量が増えて小便の勢いがスムーズになる 小便不利、水腫、淋病、痰飲、湿温、黄疸、湿瘡などの水湿病証に用いられる。 薬の特性と効能により3つに分類できる。…

国際中医師試験解説(中薬学)17

[芳香化湿薬] 芳香性があり化湿運脾作用のある薬物。 湿濁が中焦を内阻すると脾胃運化失常⇒湿困脾胃(脘腹痞満、嘔吐泛酸、大便溏薄、食少体倦、口甘多涎、舌苔厚膩)←実証ですね。脾虚生湿の場合には健脾薬と配合。湿温、暑湿でも用いる。 問111 蒼朮がも…

国際中医師試験解説(中薬学)16

[去風湿薬] 去除風湿して痺痛を解除するのが主要作用な薬物。舒筋、通絡、止痛、強筋骨作用のある物もある。 風湿痺痛、筋脈拘急、麻木不仁、半身不随、腰膝酸痛、下肢萎弱などの症に用いる。 1)桑水流君から出そうな質問:なぜ去風寒湿薬とは言わないの…

国際中医師試験解説(中薬学)15

問95 巴豆の効能ではないのはどれか? A 瀉下冷積 B 逐水退腫 C 去痰利咽 D 涼血通絡 E 腐疣療瘡 [解答]D 巴豆は熱性なのでDはないよね。⇒問96 有大毒だから普通の「去痰利咽」ではまず使わないな。喉痺で痰涎で気道がふさがり窒息しそうな場合…

国際中医師試験解説(中薬学)14

[瀉下薬] 腹瀉あるいは滑利大腸により排便を促す=①便秘証、②裏実積滞証(邪気を排出) 攻下薬・潤下薬・峻下逐水薬に分類。 問85 瀉熱通腸だけではなく利胆退黄もできる薬はどれか? A 牽牛子(峻下逐水薬) B 芦薈(峻下逐水薬) C 大黄(攻下薬) …