漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

江東中医薬学院

田七人参と出血

受講者の方の体験談 犬を連れて散歩をしていたところ、犬に引っ張られて転倒をし頭を打ってしまい出血もあり2日間入院をされたそうです。僕の「現代中薬学解説」の三七(田七)の箇所を調べ、服用したところ痛みも止まり、傷口もきれいなったとのことでした…

カゼとみかん

蜜柑 漢方では蜜柑の皮を干して色が赤茶色になったものを「陳皮(チンピ)」といい使います。胃腸の働きを助けるので様々な漢方薬の中に入っていますね。七味唐辛子の中にも入っています。 食欲がでてきます。果実の方は水分が多く漢方薬としては使いません…

国際中医師試験解説(中薬学)37

補気薬 問247 気虚欲脱 脈微欲脱の治療にまず選ぶべき薬はどれか? A 人参 B 党参 C 西洋参 D 北沙参 E 南沙参 [解答]A 人参は脾、肺以外に、心、腎にも補気作用がある。脈微欲脱では心気を補気できなくてはならない。 問248 人参の適応症ではないの…

中医学教えていて「イラッ」とくること

基礎的な理論を理解していない講師 製薬メーカー主催の漢方講習会八味地黄丸の講義で肉桂、附子の量が少ないので六味丸とほぼ同じで滋陰薬に等しいと説明していた。《金匱要略》の八味地黄丸は熟地 山薬 山茱萸=三補、茯苓 沢瀉 牡丹皮=三瀉(利水滲湿/瀉…

秋梨膏の由来

秋梨膏 《本草求原》に「秋梨蜜膏」の記載があります。(清代)唐の時代、武宗皇帝が口乾舌燥、心熱気促の症状が続いていたが御典医は治すことができませんでした。そこで道士が梨や蜂蜜、各種の中薬を煮て蜜軟膏を作ったところ、皇帝の病気は治りました。以…

江東中医薬学院 基礎コース

江東中医薬学院 基礎コース 本日は病因について講義しました。暑いと熱いについて話していますね。【講義サンプル②】2020年4月から②診断学コース、④方剤学コースの講義がはじまります。※動画は①基礎コースの講義です。 www.kameido-kanpo.com

漢方のお言葉「心有遠志、不再当帰」

三国志 姜維将軍のお話です。イケメン敵方の蜀に捕えられてしまった魏の姜維将軍。魏に残った母親とのやり取りが中薬学的です。母親からは魏に戻って来いと「当帰(当に帰るべし)」が送られてきます。その返事として姜維が送ったのは「遠志(遠大な志)」。…

日常生活の中の「若返り」歯磨きが基本!

抗老防衰 華陀は年をとっても髪の毛は黒く歯は抜けていなかったそうです。彼は「流れる水は腐らない」、気血の流れが養生に大切だと考え導引「五禽戯」を編み出したことは前ブログに書きました。今回は歯が抜けなかった点に着目します。中医学では「歯は骨の…

国際中医師試験解説(中薬学)36

[平肝潜陽・息風薬 2] 問241 全蠍と蜈蚣が持たない効能はどれか? A 息風止痙 B 解毒散結 C 通絡 D 明目 E 止痛 [解答]D 全蠍(平)と蜈蚣(温)は共に粉にして用いる。(相須) 問242 平肝疏肝、祛風明目の効能を有する薬はどれか? A 決…

葛根湯+アセトアミノフェンは邪道だ。

葛根湯 葛根湯は張仲景が《傷寒論》のなかで記載した漢方薬ですね。だいたい後漢の時代あたり(200年)です。カゼの初期で悪寒を中心とした症状に用います。その他 項背こわばること几几(しゅしゅ)「背中から首肩までが凝ってこわばる」 というのが葛根…

冬の漢方養生セミナー ご案内

日本漢方連盟からのご案内 今年はストレス対策を中心にします。 nikkanren.netにほんブログ村

冬の漢方養生セミナー 今年も膏方節やります

膏方節とは 春に活動的になるために冬には体力を蓄えておく必要があり中国では冬には補う力のある食べ物や薬を飲む習慣があります。これを「冬令進補、春天打虎」と言います。(冬に体力を補えば春には虎をやっつけるくらい力がでる)鍋料理も栄養価が有り体…

江東中医薬学院 授業風景

江東中医薬学院 将来的に漢方薬局を起業したい、または調剤業務の中で漢方薬を理解したい薬剤師さんを対象にした教室です。 (登録販売者の方も受け入れています)今は中薬の勉強をしていますが、「止血薬」の講義風景をアップしました。こんな感じでやって…

漢方のお言葉「生姜は古いほど辣い(姜還是老的辣)」

姜還是老的辣 日本語のことわざでは「長いものには巻かれろ」とか「亀の甲より年の功」になります。生姜はピリ辛ですが、辛味は汗をしっとりかかせ外邪を取り去る働きがあります。カゼのときに、お湯にスライスしたネギを入れて飲んだり、卵酒を飲むのも、ネ…

ガマガエルと動悸と落語ガマの油

風水カエル。脚が3本しかありません。* 蟾酥(せんそ)ヒキガエル科のシナヒキガエル(中華大蟾蜍)の耳後腺や皮膚腺から分泌される乳液を加工乾燥したものです。有毒で目に入ると激しく痛みます。しかし痛みを止める作用は強く、歯痛で粉末を局部に外用しま…

秋の乾燥対策 秋梨膏を作ろう

秋梨膏を作ろう 秋は空気が乾燥していますので、身体もいろいろなところが乾燥します。皮膚、唇、鼻、口の乾燥。肺の乾燥で空咳。大腸の乾燥で便秘・・・。 皮膚など表面の乾燥は乳液など外用で対応ができますが、身体の中の乾燥はどうしましょう?前のブロ…

江東中医薬学院 来春のご案内

江東中医薬学院 現役の薬剤師さんの中には今後の薬局について不安を持たれている方がいらっしゃいます。[経営面]保険点数の問題、人件費の問題、仕入れのの問題など経営にマイナスな面はじわじわと大きくなります。[仕事量]にも関わらず、在宅、かかりつ…

国際中医師試験解説(中薬学)35

[平肝潜陽・息風薬] 問233 羚羊角の主治病証に属さないのはどれか? A 肝陽上亢、頭痛眩暈 B 肝火熾盛(かんかしせい) 目赤腫痛 C 高熱狂躁 痙厥抽搐(けいけつちゅうちく) D 熱病傷陰 虚風内動 E 温病壮熱 神昏譫言 [解答] D 熱病傷陰 虚風内…

伊能忠敬(1745年~1818年) 喘息そして痔

『大日本沿海輿地全図』 50歳を過ぎてから日本全国を測量して日本地図を完成させた中高年の希望の星 数日前のNHKで「伊能忠敬」をやっていましたが、このブログでは番組の中で紹介された伊能忠敬を苦しめた病気について解説したいと思います。①痰 持病の「…

秋の中医的養生

秋老虎 秋になったものの残暑が厳しく、日中はまだまだ暑いです。朝晩との気温差は大きく体調は壊しやすい時季で中国語では「秋老虎」と言います。白虎は秋を表します。虎のように暴れられたら大変です。どのように養生をしたらいいでしょうか? いろいろな…

国会図書館から注文がきました

世界的名著「現代中薬学解説」を購入したいと国会図書館様から注文がきました。四国の薬科大学も置いてくれましたが、日本では中薬学の重要性が理解できる人は少ないです。このブログを書いた人⇒ https://www.kameido-kanpo.com/matchy 漢方相談のご予約⇒ ht…

国際中医師試験解説(中薬学)34

[安神薬2] 問225 聡耳明目、納気平喘の効能を有する薬はどれか? A 代赭石 B 竜骨 C 牡蠣 D 磁石 E 石決明 [解答]D 肝腎陰虚による耳鳴、耳聾や目昏に用いる。弱いが滋陰肝腎作用有り。 腎虚作喘証に用いる。臨床では作用が明確ではない。 問226 …

漢方のお言葉「大黄救人無功」

大黄救人無功 大黄で人を救っても褒めてもらえない、という意味です。大黄(タデ科ダイオウの根茎)人参が効力を盲信されているのに対して大黄は過小評価されています。薬剤師でも大黄の作用を「下剤」程度にしか理解していません。実際には中薬学の教科書を…

漢方のお言葉「人参殺人無罪」

人参殺人無罪・大黄救人無功 人参はウコギ科です。江戸時代、対馬藩は人参の貿易で潤っていました。当時 国内での人参の栽培はできずにいたのです。医師の側からみれば、日本では曲直瀬道三の、李朱医学(李東垣、朱丹渓)の補う医学が主流だったのでどうし…

邪気は潜伏する

今週のお題「夏を振り返る」 暑い夏に冷たいものを摂りすぎると身体が重だるくなり下痢をしやすくなるので、意識して控えてきました。ついうっかりで冷たいものを飲みすぎた人の中には夏の下痢で苦しんだ人もいると思います。消化管に溜まった過剰な水分を中…

仏教と漢方(2)

聖徳太子 熱心な仏教信者だった聖徳太子は難波に四天王寺をたて、境内に施薬院(薬草の栽培、調合、施す)、悲田院(孤児、廃子の収容)、敬田院(僧尼の療養所)を設けました。推古天皇19年(610)5月5日、大和の菟田野で天皇は薬狩りとして鹿狩りをし…

伝説の霊薬 太歳

太歳とは 木星の異名。陰陽道の八将神の一人。神様。木星の精。「おおとしがみ」とも呼びます。その年の干支と同じ方角にあり、その方角を吉方とします。その他に中国には伝説の生命体「太歳」があります。 伝説の「太歳」。不老長寿の薬です気持ちの悪い形…

国際中医師試験解説(中薬学)33

[安神薬] 問220 心火亢盛による心神不安、驚悸失眠を治療する要薬はどれか? A 朱砂 B 磁石 C 竜骨 D 牡蛎 E 琥珀 [解答]A 朱砂(硫化水銀)清心熱作用=心火亢盛。薬味が甘味なのは《神農本草経》での記載。当時の道教では補薬として扱われていた。…

夏カゼは治しにくい(中医方剤学、中医内科)

新加香薷飲・藿香正気散・六和湯の比較 夏のカゼは、湿邪が関係するので治しにくいです。夏は暑いばかりか湿邪も伴いやすく湿は粘滞の性質があるので発汗させただけでは取り除くことができません。発熱の他に下痢や吐き気もでるのが夏カゼです。湿度というと…

漢方を勉強したいのか? 中医学を勉強したいのか?

中医学と漢方(和漢)、生薬学がゴチャゴチャ 現場で和漢をされている先生方とお会いする機会が最近増えました。お互い、和漢と中医学の違いについては理解していて線をひいていますので逆に話が通じやすいです。医聖張仲景。傷寒論は和漢でも中医学でも重要…