漢方薬にも不眠に効く薬はたくさんあるのですが、中医学の診断方法通りに薬を決しても思ったほど効いてくれない経験をよくします。
入眠はざっくり言えば陽から陰への移行です。陽は昼、陰は夜、陽は活動、陰は静です。眠れないのはこの陽から陰へのスムーズに移行ができない状態です。
50を過ぎると男女共に陰陽の両方とも不足していきます。陽の不足は冷え、陰の不足はほてり、のぼせがでますが、陰陽両虚の状態ではこの二つの症状がでてきます。
この場合は陽を増やす八味地黄丸、陰を増やす杞菊地黄丸を両方使います。両方とも
効能効果には不眠とか記載がないため不眠でこの処方を選ぶ人はあまりいないとおもいますが、中医学の理論から考えれば納得がいきます。ただ量は決めなければならないから専門家に相談してくださいね。