松江堂薬局の漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

国際中医師試験解説(中薬学)14

[瀉下薬]

腹瀉あるいは滑利大腸により排便を促す=①便秘証、②裏実積滞証(邪気を排出)
攻下薬・潤下薬・峻下逐水薬に分類。

問85 瀉熱通腸だけではなく利胆退黄もできる薬はどれか?

A 牽牛子(峻下逐水薬)
B 芦薈(峻下逐水薬)
C 大黄(攻下薬)
D 巴豆(峻下逐水薬)
E 茵蔯蒿(利水滲湿薬)
[解答]C
大黄には多くの効能がある。まず苦寒薬であり基本、清熱薬と同じ効能があることを抑えよう=清熱瀉火・燥湿、解毒・涼血。苦味には3つの「泄」、通泄 降泄 清泄。覚えてる? 通泄作用で通便!⇒問87
茵蔯蒿湯は茵蔯蒿、は山梔子(利尿)・大黄(通便)の配合で肝胆湿熱による黄疸に用いられる(清泄湿熱による退黄)

問86 大黄の効能でないものはどれか?

A 瀉下攻積
B 清熱瀉火
C 活血去瘀
D 涼血解毒
E 軟堅潤燥
[解答]E
大黄にはその他活血化瘀作用はある。苦味なので燥。潤燥作用はないよ。だから長期の連用では大腸の津液不足になってしまうんだね。軟堅作用があるのは芒硝のほう。⇒問88、89

問90 潤腸通便だけではなく利水消腫の効能もある薬はどれか?

A 郁李仁
B 火麻仁
C 苦杏仁
D 柏子仁
E 桃仁
[解答]A
「仁」が付く種子類は油が多く潤腸通便作用がある。利水消腫作用があり水腫腹満、脚気浮腫に用いるのは郁李仁。⇒問91

[峻下逐水薬]=有毒。1~4時間で腹瀉が起こる。水のような排泄物。

 寒性:甘逐・大戟・牽牛子
 温性:芫花(温)⇒問98・巴豆(熱)

問92 甘逐と大戟の共通効能はどれか?

A 瀉水逐飲、去痰止咳
B 瀉水逐飲、消腫散結
C 瀉水逐飲、殺虫療瘡
D 瀉水逐飲、破血消癥
E 以上どれも当てはまらない
[解答]B
甘逐と大戟はどちらもトウダイグサ科の植物の根で効能は類似。寒性、有毒(酢で煮ることで毒性は減弱)。成分は非水溶性なので丸剤、散剤にする。甘逐は毎回1gを越えてはいけない。0.5~1g⇒問93、94

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