松江堂薬局の漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

狐憑きと中医学

7月の「霊会」で羽田住職が狐憑きの話をされました

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落語「七度狐」「今戸の狐」「安兵衛狐」vs「狸賽」「狸の化寺」「まめだ」

松江さんの薬局にもこれから「狐憑き」来るかも? と言われていましたが、中医学ではどのように考えたらいいのか少し気になりました。

江戸時代の狐憑きを祓う古文書

羽田住職のお持ちの古文書では狐憑きに「巴豆」「代赭石」を使用すると書いてあると教えていただきました。

「巴豆」はトウダイグサ科ハスの成熟種子で、峻下逐水薬で体内に停留した水飲を大小便で体外に排出させる薬です。作用は大変強いですね。大体4時間で効くようです。この処方では主薬になります。有毒で温性。服用時に熱い粥と食べると作用が増強されてしまうので食べてはいけません。(君・臣・佐・使で言えば君薬)

「代赭石」は酸化第二鉄。産地が代州(山西省)で色が赭(赤)。気を下げる作用があるので吐き気、嘔吐を止めます。寒性なので巴豆の作用を減弱させます。(君・臣・佐・使で言えば佐薬)

この処方を飲めば、強烈な嘔吐と腹瀉が起こり、体内の水飲が排泄します。

してみると狐は水飲なのでしょうか?

中医内科には「癲狂(てんきょう)」という病名があります。

癲とは沈黙痴呆、話のつじつまが合わない、ぼそぼそ独り言を言う、物静かで一人が喜ぶ。狂は騒いで落ち着きがなく、人を殴ったり罵ったり、動き回り怒りだす。という症状があります。

ここでは「痰」という物質が出てきます。痰と水飲は違います。同じ水なのですが状態が違います。水はさらさらしている水で消化管の中に溜まるので腹瀉や嘔吐で排泄させることができますが、痰は粘性でそのような方法では排泄することはできません。化痰という方法を使います。「巴豆」は使えません。

中医学では痰は精神異常がでますが、水ではないです。どういうふうに考えたらよいか、これからの課題です。

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