七情学説
喜・悲・思・憂・怒・恐・驚
7つの感情が人を病気にすることがあります。
ある感情が持続的に続く場合、または突然襲った場合のいずれかの条件下で感情は発病の原因になります。
会社の人間関係、家庭内の悩みなどが持続的な感情になりますし、急な配偶者の死などは突然の方になります。
こうした感情の刺激はまず「心」を直撃します。《黄帝内経》では「心(臓)は君主の官」と説明していますが、これは心は生理学の大脳の働きをしていると考え、意思、思惟、情緒などを統括しているとされているからです。
一旦、心で受け止められた刺激は、その後、喜・悲・思・憂・怒・恐・驚に分類され、喜と驚きは心、悲と憂は肺、思は脾、怒は肝、恐は腎に割り振られます。驚くと慌てて考えがまとまらなくなる、悲しいとため息がでる、考えすぎると胃が痛くなる、怒ると血圧が上がる、恐いと息ができなくなるなどはこうした感情と各臓腑が結びついているからです。
心=喜び過ぎると気が緩み、驚くと気が乱れる
喜ぶという感情も過ぎると身体には好くないのですね。気が散り散りになり考えがまとまらなくなります。驚きも心の気を乱し混乱します。
妊娠して心拍が確認されたら、妊婦はいきなりの驚きや恐怖は禁物です。胎児の気が乱れ、てんかんや多動の原因になります。
三国志時代の華陀は喜びにより気が触れてしまった若者に恐怖心を与えることで病気を治しました。「以情勝情」という治療方法ですね。

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