カゼの予防
「白蛇伝」では端午節に許仙が白娘に「雄黄酒」を飲ませた途端、白娘は苦しみだし「白蛇」に戻ってしまうシーンがあります。
白蛇伝 予告篇
旧暦の5月5日は今の6月頃にあたり、蒸し暑く、害虫が多くなり疫病が流行りやすい時季でした。
雄黄(As2S3、三硫化二ヒ素)は止痛、解毒、殺虫の効果があり、当時は害虫予防で家の周りに雄黄酒を撒いていました。(難溶性で消化管からの吸収は少ないため毒性は低い)
日本では菖蒲湯に入りますが、中国や台湾では家の玄関に菖蒲やヨモギを吊るします。
菖蒲の葉は剣のようで鍾馗(しょうき)の持つ刀のようです。
菖蒲やヨモギの精油成分が邪を払うと考えられていました。今でも台湾では端午節になると薬草の入った匂い袋(香包)を持ち歩きます。
アロマテラピーでも精油成分でカゼの予防をするほうほうがありますね。ユーカリ・ラジアータなどは上気道感染の予防では良さそうです。
さて、中医学でカゼの予防で使われる代表的な薬物としては
板藍根(アブラナ科ホソバタイセイの根)があります。
インフルエンザが流行り始めると中国では薬店に板藍根が並びます。
薬理学の研究で抗ウイルス作用と免疫を上げる作用があることがわかり、伝染性の強い病気が流行り始めると売り切れるくらいです。
日本でも有名になりつつありますね。妊婦でも飲めます。
ちなみに板藍根の「藍」は、「青は藍より出て藍より青し」の「藍」です。ホソバタイセイを加工したのが色素の藍です。
また、秋梨膏も鼻や気管の粘膜を潤して風邪予防になります。僕のブロクで作ってくれた人も多いようです。梨は洋梨でもいいです。
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