松江堂薬局の漢方でなんとかしたい!

中医学講師30年。漢方や中華圏の文化とか書きます。

続続続続 冬だ カゼだ 予防だ

その他のカゼ薬

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前回のブログで書いた「銀翹散」は上気道の炎症による発熱や咽頭痛が中心の初期の風邪症状にはよく効きます。

次に、その他のカゼ薬を見ていきましょう。

悪寒が中心、水のような鼻水が垂れる症状=温める生薬が入っているものがいいですね。

麻黄湯や葛根湯、桂枝湯があります。

麻黄湯は温めて発汗させる力が強いです。汗をかかせすぎるのは体に良くないのであまり使われませんね。
日本ではインフルエンザの初期に処方されることがあります。中医学の理論から言えば適切ではありません。
インフルエンザの初期は中医学では温熱病初起(高熱がでる)であり、銀翹散を使います。
銀翹散は保険適応ではありませんので日本の医者は発汗力の強い麻黄湯を使って邪気(ウィルス)を汗とともに散らすのでしょう。

日本でポピュラーなのは張仲景の葛根湯でしょう。葛根は筋肉の弛緩作用があるのでカゼで首筋が凝る悪寒のある初期のカゼにいいですね。中国では葛根の筋弛緩作用を利用して心筋梗塞の治療に使われています。

汗がすでに出ている人には桂枝湯がいいですね。虚弱者には葛根湯より桂枝湯がいいというのは、漢方知らない人が言うことです。体力のあるなしに関係なく、汗がでていれば桂枝湯です。
張仲景は『傷寒論』で桂枝湯は「うどん、肉、乳製品など消化に悪い食品は食べてはいけない」「熱い粥を啜れ」と書いています。「啜れ」という表現胃腸には負担がかからない状態の薄いお粥であると思います。

以上は、悪寒が辛いときの初期カゼに選ぶ漢方薬でした。

麻黄湯や葛根湯の中の麻黄は血圧が高い人や不眠症の人にはエフェドリンが成分なので心配です。
唐代ではそのようなことから羗活が使われるようになり、麻黄湯や葛根湯は使われなくなりました。
僕も血圧や、夜眠れなくなるので、飲みません。寒気があるカゼのときには独活寄生湯を飲んでいます。

まだまだ続きます。

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