陰陽学説
生命の維持は陰陽のバランスの上に成り立っています。
体を温めて活動的にしてくれる「陽」、オーバーヒートしないように冷却してくれる「陰」。
朝は陽の気が上がり始め人は起きて活動を始め、夕方から陰気が上がり人は眠くなり休みます。
逆に言えば朝は陰気は下がり、夕方は陽気が下がるのです。
だから陽も陰も上がったり下がったりしながらもバランスを取っているのです。
このバランスが乱れて収拾が取れなくなった状態が「病気」です。
カゼで高熱が出れば陽の気が上がりすぎ、冷えてお腹が痛くなれば陰気が上がりすぎです。
人が健康であれ病気であれ、陰と陽は対立しながらも必要で、陰だけ、陽だけでは生命は維持できません。つまり「死」です。
人の最後ではまず陰気が体から出ていきます。これを「亡陰」と言います。
亡陰の症状
発汗(汗は熱く粘々している)・皮膚が熱い・口渇(冷たいものを飲みたがる)・煩躁・舌は紅く乾燥している。
陰気が出ていくと、ひとり残った陽気はゆらゆらと上に登っていきます(浮陽)。そして頭から抜けていきます。「亡陽」です。
亡陽の症状
大汗がしたたる(汗は冷たくさらっとしている)・皮膚、手足が冷たい・口渇せず(熱いものを飲みたがる)・精神疲労・脉絶(脈が絶えそう)
「亡陽」の前に、陽の気がふわふわ上に上がっていくと「仮神」という現象が現れます。ロウソクの炎が消える前に一瞬燃え上がるようなものです。
急に顔に赤味がさし、目つきがしっかりし、意識が戻ります。
しかしこれはつかの間で、次の日には陽は抜けてしまい臨終になります。(合掌)
冬至から体の中の陽気の赤ちゃんは育ち始めます。だからそれを助けるためにゆず湯で体を暖めるのです。

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